欠陥を愛する女

2019年もいろんな出会いに恵まれましたが、インパクト特大の出会いはこの人。

私の描く「看取り士メイコさんの介護日誌」の原作者である山口明子さん(あっこちゃん)です。

6月18日に神戸の六甲で。壁には6の文字が!

看取り士メイコさんのメッセージ

出会いは時空力養成講座なので、初対面は去年なのだけど、二人でじっくり話したのは今年の6月でした。

二人で話したその日に「看取り士メイコさんの介護日誌」を私がマンガ化することが決まり、今に至るのですが…

このマンガを描き続けることで、あっこちゃんの人となりがよくわかるようになってきました。

このマンガには、社会でうまく生きることができない不器用者たちがたくさん登場します。

空気が読めなくて人とぶつかるカツコさん、窃盗症のセトさん、妄想の世界の住人マリエさんなどなど…

読んだことない方はぜひこちらから

個性溢れる登場人物たちは、はっきりとしたコントラストで、人間のどうしようもなさや、純粋さ、切なさ、を私たちに見せてくれます。

そんな不器用者たちのことをあっこちゃんは「欠陥こそ愛おしい」と、包み込むかのように、文章を綴る。

その声にならない声を私はつかまえて、あのマンガを描いています。

そして、私はそこにひとつの真実を観るような気持ちでいるのです。

欠陥のない人など、この世にはいないと思うんです。

だけど、たくさんの人が、自分の「欠け」を受容できず、その受容できない苦しみさえ受容できず、なんでもないような顔して生きている。

なんとか社会に適合し、生き残っていかなければ…と。

それが今の日本人の典型的な姿なんじゃないでしょうか。

でもこの生き方の限界がもうやってきていて、私たちは降参しなきゃいけない。

欠陥こそ最も愛すべき自分の一部だということに・・・

そんな今の社会で忘れられてしまった大切なことに、メイコさんは気づかせてくれるのです。

どでかい器で創る場で人が輝く

あっこちゃんが組長としてまとめ上げている「山口グミ」というコミュニティがあります。

その組員たちがなんと生き生きとして、自分を生き始めていることか。

誰が何と思うか?なんておかまいなし!(に見える笑)

「不器用でもなんでもいいから、私は私を生きるのよ!」と言わんばかりなのです。

なぜ、そんなに組員たちが輝いているのか?

それは、「欠陥こそ愛おしい」というあっこちゃんが創る場があってこそだと思うんです。

ここにどでかい器の女性性があるわけです。

ところがそこで終わらない。

あっこちゃんは「自分に狂え。ケツは私が拭くから」と、組員たちに言ってるそうです。

「組員のケツは私が拭く」というこの覚悟。

欠陥を愛するという在り方からわかるように、女性性が成熟しているからこそ、愛しい子分たちの責任を取るという女性性の器に相対する男性性がごくごく自然に立ち上がっている。

組員たちは、欠陥を「それでこそよいのだ」と愛され、「ケツは拭いてやるから挑戦せよ」と背中を押される。

だからあんなにみんなが生き生きとしているんだなぁと納得しました。

これは、「山口明子」という道ですね。

誰にも真似できない道です。

私も「奥敬子」という道を極めていこうと、勇気をもらいます。

欠陥の裏側にあるもの

誰にでも欠陥はありますが、それを埋めようとすることで実は培っている力というものが必ずあります。

欠けてたら埋めようとするのも自然なこと。

だから、欠けてていいし、埋めようとしていいんです。

ただ、無意識に自分の欠陥を責めたり無視したりしてる人がほとんどだと思うから、そこは変えてもいいんじゃない?と思うんです。

あなたが自分の欠陥を愛したら、あなたの才能は居場所を見つけて輝き出す。

そう、居場所をつくってないのは他ならぬ自分です。

私が最近エニアグラムが好きなのは、自分が見たくない欠陥や欲求、そしてその裏側にある才能を見つけるきっかけになるから。

欠陥を受容し、そこにある才能を輝かせる。

その欠陥も才能も、あなたの命が設定してきたことだと思うんです。

命っていうと、なんだか大袈裟に思えるかもしれないのですが、頭でも心でも体でもないもっと奥にあるあなた自身・・・と考えると、命という言葉になってしまいます。

あなたの命は欠陥だけでもないし、才能だけでもない。

その両方です。

私はそんな「命が望んでいること」を明らかにしていきたいです。

自分の命が望んでいることもそうだし、いろんな人の命が望んでいることも知りたいし深く理解したい。

そこに人間の面白さ、バカらしさ、愛しさ、素晴らしさ、全部あると思うから。

私の目指す仕事は、一人一人が「私は私だ」と自分に誇りを持ち、堂々と生きて個の才能を輝かせ、個を超えた調和の世界に歩みを進めることです。

だけど、慌てず一歩ずつ。

まずは、置き去りにしてきた欠陥だらけの自分を迎えにいこう。

よかったらシェアしてね!

この記事を書いた人

奥 敬子
心理コンサルタント
1972年神戸生まれ。
阪神大震災で被災したことをきっかけに上京し、ソニー・ミュージックアーティスツに入社
PUFFY、氣志團、真心ブラザーズなど、数々のアーティストのコンサートグッズ企画制作を11年間担当し日本全国をツアーで回る。
多忙の中でパニック症を発症したことをきっかけにホメオパシーに出会い、劇的に改善したことから専門家を目指すことに。
日本ホメオパシーの第一人者である由井寅子氏をはじめ、イギリス、インド、フランスなどホメオパシー先進国の教師の元で学ぶ。
2008年に開業し、ホメオパス医学協会の学会では4年連続ステージで事例発表。
ホメオパスとしての実績を積みながら2014年から心理コンサルタントとしても活動。
現在は心理コンサルティングの中に性格心理学のエニアグラム、ホメオパシー、タロットリーディングを取り入れて、ボディ・マインド・スピリットのつながりを太くしていくアプローチを行ない、アーティストや起業家、会社員、主婦など、多様な人々の人生を幅広くサポートしている。

目次