“本当に感じていたこと”は小さすぎてスルーしてしまうもの

「本当の気持ちに気づくだけで世界が動く」

これは本当の本当なんです。

「本当に感じていたのは理不尽さだった!」と認めたその瞬間に、本人ではなく周りの人がその理不尽さが解消されるために急に動き出したり、

「本当に感じていたのは屈辱感だった!」と認めた次の日に、伸び悩んでいたブログのアクセスが爆上がりしたり、

「本当に感じていたのは強い責任感からくるプレッシャーだった!」と認めたその日に、自分がやらなくても家族が動いてくれたり、

「私は自分の弱さを避けていたのだ」と認めた次の日に、給料が大幅にアップする通知がきたり、

「私は激しく怒っている」と認めた途端に、いつも激しい怒りをぶつけてくる旦那さんが突然穏やかになったり・・・

これは数ヶ月前〜昨日にご報告をいただいたほんの一部の事例です。

その中でも今日は、「理不尽さ」に気づいたAさんのお話をシェアしたいと思います。

仕事を押し付けられて悩んでいたAさん

Aさんはエニアグラムで言うと、タイプ6ウィング5。

「絶対いい人!」と第一印象ですぐにわかる、ちょっとシャイでかわいらしい方です。

タイプ6らしく、「嫌われたくない」という気持ちが強く、ノーと言えない性格です。

そんなAさんには職場での悩みがありました。

上司でもない別部署の、人の言うことを聞かない自分勝手なおじさんが、なぜかAさんに仕事を「やっといて」と押し付けてくるのだそうです。

毎回イライラしながら対応しつつも、ノーと言えないAさんは、渋々引き受けてしまいます。

実は、タイプ6って、結構自分の気持ちに鈍感なところがあるんです。

支えを失うことが恐怖だから、場に馴染むこと、合わせることをよしとするので、自分の本音は抑え込んで対応していることも多いんですね。

だからまず、Aさんは自分の気持ちに正直になっていくことが必要だったのですが、お伝えしているワークを実践していくうちにどんどん怒りを感じるようになっていきました。

以前は、「怖い」という気持ちの方が多かったのがAさんです。

「こんな風に扱われて腹が立つ!」と怒ることができるのは、プロセスとしていい流れだと思いました。

そんなわけで、仕事を無茶振りしてくるおじさんに対して、Aさんは腹が立って腹が立って仕方がない!というところまできました。

そして、気持ちがおさまらない時には周りの人に話を聞いてもらうAさんなのですが、それでもおさまらない!

タイプ6は周りに受け止めてもらうことで、安心して、気持ちが楽になることが多いのですが、今回はそうはいかなかったのですね。

一の矢を置き去りにすることで気持ちが複雑化している

ここで、私は「一の矢」の話をしました。

ブッダの言葉に

「一般の人と仏弟子の違いは二の矢が刺さるか否かだ」

という言葉があります。

Aさんのケースで言うと「おじさんに仕事を回された」という最初の苦しい出来事が一の矢です。

一の矢は誰にでも起こる可能性があって、「何人たりとも避けることのできない苦しみ」です。

嫌な人に出会うことなら、誰にでもありますよね。

で、二の矢とは「苦しみの拡大生産」のことを言っています。

現実に起こっていることは「一の矢が刺さった」ということだけなのだけど、私たちは当たり前のように二の矢、三の矢と自分で自分に刺していきます。

二の矢、三の矢は「仕事を振られる私がダメなのか」とか「あの人の性格が悪い」とか、「パワハラで訴えてやろうか」とか、一の矢に反応してどんどん思考を展開させること。

考え出すと、感情もあいまって、どんどん拡大しますよね。

でね、ここで大事なのは、「一の矢で感じたことは置いてけぼりになってしまう」こと。

二の矢以降は現実ではなく、自分の心や頭で展開していることなのに、まるでそれが現実かのようになっていく・・・

そういうことが日常的に自動反応で私たちには起こっているわけですよ。

そこでコンサルティングやワークショップでは「一の矢を意識して、丁寧に扱う」ことを実践してもらっているんです。

Aさんの怒りは「一の矢への最初の反応ではない」ということ。

すでに二の矢に移行しているのが怒りであり、実はその前に一の矢で感じたことが置いてけぼりになっています。

だから、怒っても怒っても、おさまらないのです。

そこで、Aさんに「最初に感じたことはなんですか?」と質問しました。

おじさんに仕事を振られて一番最初に感じるのは、「それは私の仕事じゃないのに仕事を振ってくるのが嫌だ」ということです。
そこから、いいように使われている、軽んじられている、できないと言っても無理強いしてくるーなどで怒りが湧いてくるなと思いました。

とのお返事。

てことはどうですか皆さん。

「それは私の仕事じゃないのに仕事を振ってくるのが嫌だ」という言葉を一言にまとめると「理不尽だ」ではないかと思いました。

その理不尽さが怒りに展開しているのではないかと。

そこで、「理不尽さを感じていたのですね」という言葉と共に、少しのアドバイスをお伝えしました。

そのメッセージを職場で見たAさん。

敬子さん、コメントを読んで、この言葉が私の気持ちにぴったりだと思いました。

そうだ、私は理不尽さを感じているんだ!と思いました。

コメントを読んですぐに、同僚がおじさんに「Aさんは忙しいから考えて仕事を振ってください」と言ってくれたり、先輩がおじさんの上司に「この仕事はAの仕事じゃないし、おじさんの部下でもないんだから考えてください」と助言をしてくれました。

思いがけず私の代わりに話してくれて、ありがたいやら申し訳ないやらな気持ちになりました。

自分で上司に言おうと思っていたのですが、なんて言えばいいかなと悩んでいました。

これってすごいと思いました。

一の矢に置き去りになっていた「理不尽だ!嫌だ!」を深く認めた瞬間に、二人の人が同時に動き、Aさん本人が何をしなくても事態が解決に向かったのは、偶然でしょうか??

それまで何ヶ月も、誰も動かなかったのに。

私たちは集合意識を共有していますから、意識の変化は即座に周りに伝わります。

私たちは一の矢にとどまらず、二の矢へとすぐ展開していってしまうから、本当の気持ちがわからなくなっているのです。

なのであれば、一の矢に戻ることで少なくともシンプルになりますし、うまくいけばAさんのように一気に事態が動くこともあり得る。

記事の冒頭で、現実がすぐに動いた人たちは、一の矢への自分の反応をしっかり受け止めたことが共通点です。

そして、実はエニアグラムのタイプによって、一の矢への反応のパターンは大体決まっているなとも思います。

これからもいろんなケースをご紹介していきますね。

ぜひあなたも感情にとらわれてしまってどうにもならない時には

・そもそも一の矢の出来事はなんだったのか

・その出来事に対して最初に感じたことはなんだったのか

を思い出してみてください。

本当に感じていたことに気づけると、ふっと気持ちが緩み、意識が変化します。

自分にも優しくなりますし、Aさんのように周りが味方になってくれることも起こり得ます。

それはAさんが自分自身の気持ちをちゃんと振り返って、自分の味方になったからです。

この内容だけで実践するのは難しいところがあるかもしれませんが、参考になれば嬉しいです。

「心の陰陽統合コンサルティング」をキャンペーン価格でご提供

8月31日までの期間限定で、心の陰陽統合コンサルティングを特別価格でご提供することになりました。

キャンペーン価格の条件としまして、ご感想を書いていただくことをお願いする形となります。

アンケートに答えていただくような形で、コンサル終了から一週間以内にご返信をいただくことをお約束いただき、

120分×2回 60,000円→120分×2回 40,000円

と、かなりお得になるので、ぜひこの機会にご検討くださいね。

(自分のエニアグラムのタイプがわからない方は、エニアグラムタイプ診断コンサル(15,000円)とセットでお受けください。)

こちらのコンサルティングは、今まで自分と向き合ってきたけど、いまいち手応えがないかた、あともう少しな気がするという感覚がある方に本当におすすめです。

今日ご紹介したような、「実は潜在的にはしょっちゅう感じているのに、感じていることに気づいておらず、人生の流れを阻害している気持ち」を明らかにするコンサルです。

通常、本当にここが盲点になっています。

なぜなら、「この気持ちを感じてはいけない」という自我のブロックがかかっているからです。

理想的な、周りにも認められる自分とは真逆の気持ちであることが多いため、ブロックしているのですが、ここを見ないことには、本当の意味で理想に向かって進んでいくのも難しいのです。

例えるなら、川の中に巨石がドーンと存在していて、水の流れを複雑にしているようなもの。

その巨石をどけることで、川の流れが確実に変わります。

かなり根源的な領域を扱うため、今までたくさんのセッションを受けたり、メソッドを学んたりしてきた多くの方が「今までの人生の謎が解けた!」と大変感激していただくのです。

そうやってたくさんやってきた人ほど、目から鱗なのかもしれません。「そこ!?」ってね。

このキャンペーン期間が終わる頃には、メニュー自体を改変し、この価格でのご提供をすることはなくなる予定ですので、この機会にあなたとお話しできることを楽しみにお待ちしていますね。

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この記事を書いた人

奥 敬子
心理コンサルタント
1972年神戸生まれ。
阪神大震災で被災したことをきっかけに上京し、ソニー・ミュージックアーティスツに入社
PUFFY、氣志團、真心ブラザーズなど、数々のアーティストのコンサートグッズ企画制作を11年間担当し日本全国をツアーで回る。
多忙の中でパニック症を発症したことをきっかけにホメオパシーに出会い、劇的に改善したことから専門家を目指すことに。
日本ホメオパシーの第一人者である由井寅子氏をはじめ、イギリス、インド、フランスなどホメオパシー先進国の教師の元で学ぶ。
2008年に開業し、ホメオパス医学協会の学会では4年連続ステージで事例発表。
ホメオパスとしての実績を積みながら2014年から心理コンサルタントとしても活動。
現在は心理コンサルティングの中に性格心理学のエニアグラム、ホメオパシー、タロットリーディングを取り入れて、ボディ・マインド・スピリットのつながりを太くしていくアプローチを行ない、アーティストや起業家、会社員、主婦など、多様な人々の人生を幅広くサポートしている。

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